月別アーカイブ: 2019年5月

わたしの場合

dav

そのとき、告げる方がいいか?と知人に言われた。
言動があやしくなってきたとき、もの忘れがたびたびになってきたとき、
この頃ヘンだと忠告してほしいか、見守っているのが良いか?と。
どうだろうなぁ……。
「この頃おかしいよ、と教えてもらいたい」と答えた。
もうすでに始まっているのかも知れない。
あれ、それ、あそこ、どこへいった?ここにあったのに……は、しょっちゅうだから。

出てくる。

dav

ごめん、と言いながら木の枝で蜘蛛の巣を払う。タオルが干せない。
そっちはダメ、と蟻の行列に水をかける。家の中に入って行きそうだから。
頼むから退いて、と念じながらポイポイと石ころを投げつける。ぶつけるわけではない。
車1台が通れるだけの道を蛇が長々とふさいでいる。
若葉がきらめき、まぶしい季節。
蟻や蜘蛛や蛇もトカゲも……。出てくる。出てくる。

終わりかた

dav

椿の花を箒でつつく。
乱暴なことを、と眉をひそめられたが、同様のことをする、と言う人もいる。
椿の花がポトリと落ちる。潔いとも、不吉とも言われる。
色褪せてもなかなか落ちない花がある。
落ちたけれども木の股に挟まったまま茶色くなっている花もある。
艶やかに、絢爛と咲き継いだ花が、ゆっくりと朽ちていくさまは何とも無惨。
だからもう、チョンチョンとつついて落としてやるのですよ、とうなずきあう。