月別アーカイブ: 2019年2月

たたけば、たたくほど…?

dav

餅つきに誘われた。
というよりは、餅つきをすると聞いて、「丸めるの上手です」とアピールしたので、先方さまは「どうぞ」と言わざるを得なかったかも知れぬ。
餅をつくのは今はいずこも餅つき機である。
杵と臼は登場しないが、それでも餅つき好きである。
餅をつきたい訳ではない。
餅つきをする日、餅つきが行われる場所に満ちた幸せ感が懐かしい。
山里育ちである。
正月はもちろん、村のお宮の祭りの日にも、家族の誕生日にも、隣近所の祝いごとにも、杵と臼で餅をついた。
学生時代、下宿先から帰省したら、隣家から餡こがどっさりまぶされた餅が届いたりした。
何かというと餅つきがあった。
1度に2臼も3臼もつく。
1つは、小さくちぎって丸める。
1つは、小豆餡をからめる。
1つは、そのまま平らにのしておく。後日、薄く切ってムシロに並べて干し、かき餅を作る。
小さな丸餅を作るとき、冷めない内に手早く丸めなければ、シワのないきれいな餅にはならない。
つきたてを指でクニュッとちぎりとるのはヤケドしそうな熱さで、母の手は真っ赤になった。
ちぎられたアツアツの餅を父は左の手のひらに載せ、右の手のひらでパンッ!とたたいて丸めていった。
「餅とこどもの頭は、たたけばたたくほど良くなる、と言い伝えられている」と驚かせたり、笑わせたりした。
父の手もとを見よう見まね。わたしは餅を丸めるのが上手になった。パン、パンッとたたくのがコツである。

本日の餅つきは、お雛さまの菱餅作りのためであった。
「丸めるの上手です」というわたしの出番は無かったのに、心やさしい友人は、丸める分をとりよけてくれた。
「さすが、お上手」とほめられた餅をみやげにいただいて帰った。

上天気

dav

立春の朝、赤い唇をちょっとつき出したような愛らしい風情に、春が来た!と浮かれた。
けれど、いつまでたっても赤い唇はおちょぼ口のまんまである。
わが家の2本の椿の蕾はまだ開かない。
裏山の白い馬酔木が咲き、玄関前の桃色の馬酔木も蕾を大きくふくらませている。
朝に夕に、咲くか?咲いたか?と見に出ている。
暖かい上天気が続く。
椿も桃色の馬酔木も、明日は咲くかなア?

春!?

dav

もしかしたら蕾?
雪に紛れているが、確かに蕾がふくらんでいる。
2度も植え替えられて、そのつど樹勢をそがれた梅の木が、それでも蕾をふくらませ、花を咲かせ、実をつける。
ことしも”春”を知らせてくれる。

走る子

dav

「今年も手を振りに来てください」
年賀状が届いた。
小学校のマラソン大会の日、毎回、応援に行く。
「がんばってるね」
「もう少し」
「がんばれ~」
手を振りながら声援する。
この里の小学校は各学年1クラスである。
今年は幼稚園児も走るそうだ。黄色い園児服が可愛い。
ヨーイ、ドン!
速い、速い。だいじょうぶか?あんなに駆けて。
校庭を出て、道路を走る。坂道を登って校庭へと戻ってくる。
走る距離は学年ごとに延びる。
黄色のヒヨコちゃんたちも、長い髪を背になびかせる上級生たちも、走った。走った。
チラッと横目に見留めてくれた子、うつむいて苦しげな子、キッと前を向いてひた走る子。
あの子もこの子も、大きくなった。たくましくなった。