月別アーカイブ: 2015年5月

おそらにぶつかるっ。

ほのちゃん。3歳の女の子。
ほのちゃんは今日、パパの車でじいじとばあばの家へやって来た。
ママは今、お腹の中にあかちゃんがいるので家でお留守番。
ほのちゃんは凧を揚げにやって来た。
凧はじいじが作った。パンダの絵をばあばが描いて凧に貼った。
じいじはパパがほのちゃんぐらいだったとき、パパにも凧を作ってあげたから、凧を作るのがとってもじょうず。
凧はお空に向かってどんどん揚がる。ピンクのパンダが空を飛ぶ。
「あー、おそらにたこがぶつかる―っ!」
ほのちゃんが叫んだ。

ツバメ

ツチクテムシクテクチシーブイとツバメは鳴いているのだそうだ。
囲炉裏端で父親が語ってくれた昔話のひとつ―。
もとはツバメとスズメは兄弟だった。連れだって田畑の空を飛び遊んでいた。
母親が重い病いにかかり、臨終の床へ兄弟を呼び寄せたとき、スズメはすぐにやって来た。
ツバメは、黒と白の鮮やかな衣裳に身繕いをしてから遅れてやって来た。
母親は、着のみ着のままで駆けつけたスズメには、いつでも何でも腹いっぱいに食べられるようにと言い残し、ツバメには、泥土の中からエサを探して食べるように命じた。
だからツバメは、洒落た衣裳を身にまとっているけれど、「土食うて虫食うて口渋い」と嘆いているのだという。
ケキョケキョホーホケキョとウグイスが高らかに歌っている。
チョットコイと呼ぶ鳥や、ツチクテムシクテクチシーブイと鳴く鳥もいて、若葉きらめく5月の山里はにぎやかである。

緑、みどり

数日前まで、白や黄緑や赤っぽい色がモアモアとモコモコとふくれあがり、山々は霞んでいるようだった。
きれい、ああきれい。感嘆のことばがついついこぼれ出る山の景色だったけれど、この時期はなかなか油断ができない。
ときに汗ばむ初夏であり、かと思えば、ひんやりとして、ストーブを点ける日もあった。
連休も終わって、緑がぐんと濃くなった。
モアンと霞む風情は無くて、くっきりはっきり。
もう春には戻らないだろうなあ。
ストーブは片付けようか…。