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新年

年賀状が届いた。
ひとくふうありの賀状に頬がゆるむ。心があたたかくなる。
電話やメールや、ハガキも手紙も、たびたびのやりとりはあっても、年賀状はひと味違う。
いつものハガキよりも、メールよりも、文章は少ないし、一行だけだったりするけれど、年賀状は格別の便りだなあ。
年賀状だけのおつきあいになった方もある。
出会ったのはずうっと前のこと。それ以後、なかなかお会いできないが、年賀状を出し、年賀状をいただくたびにお顔を思い浮かべる。

父は80歳を過ぎてもたくさんの年賀状を書いていた。
12月に入ると、暖かい日は縁側で、寒い日はストーブのある部屋で、ゆっくりと毛筆でしたためていた。
筆先が不揃いになった古い筆にもお構いなしで、ポツリポツリとした文字を連ねていた。
まだ生きています、という挨拶だと言いながら。

父を見倣って、というわけではないが、わたしも年賀状を毛筆で書く。
25日までに出しましょうとテレビで呼びかける。
何枚も書き損じながら、ようやく書き上げた。
初めて、締切日までに間に合った。