たたけば、たたくほど…?

dav

餅つきに誘われた。
というよりは、餅つきをすると聞いて、「丸めるの上手です」とアピールしたので、先方さまは「どうぞ」と言わざるを得なかったかも知れぬ。
餅をつくのは今はいずこも餅つき機である。
杵と臼は登場しないが、それでも餅つき好きである。
餅をつきたい訳ではない。
餅つきをする日、餅つきが行われる場所に満ちた幸せ感が懐かしい。
山里育ちである。
正月はもちろん、村のお宮の祭りの日にも、家族の誕生日にも、隣近所の祝いごとにも、杵と臼で餅をついた。
学生時代、下宿先から帰省したら、隣家から餡こがどっさりまぶされた餅が届いたりした。
何かというと餅つきがあった。
1度に2臼も3臼もつく。
1つは、小さくちぎって丸める。
1つは、小豆餡をからめる。
1つは、そのまま平らにのしておく。後日、薄く切ってムシロに並べて干し、かき餅を作る。
小さな丸餅を作るとき、冷めない内に手早く丸めなければ、シワのないきれいな餅にはならない。
つきたてを指でクニュッとちぎりとるのはヤケドしそうな熱さで、母の手は真っ赤になった。
ちぎられたアツアツの餅を父は左の手のひらに載せ、右の手のひらでパンッ!とたたいて丸めていった。
「餅とこどもの頭は、たたけばたたくほど良くなる、と言い伝えられている」と驚かせたり、笑わせたりした。
父の手もとを見よう見まね。わたしは餅を丸めるのが上手になった。パン、パンッとたたくのがコツである。

本日の餅つきは、お雛さまの菱餅作りのためであった。
「丸めるの上手です」というわたしの出番は無かったのに、心やさしい友人は、丸める分をとりよけてくれた。
「さすが、お上手」とほめられた餅をみやげにいただいて帰った。

たたけば、たたくほど…?」への1件のフィードバック

  1. ぷぷ

    餅と子供の頭はたたくほど、これは初めて目にしました。子供の頭はしつけ面から解るような気がしますが、餅は粉を取るためかしら!
    菱餅、良いですね、節句ですね。
    ソロソロヨモギを摘まなくてはと。

    返信

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